バイナンスコイン先物の建玉が年初来最高に──市場にショートが流入か | CoinDesk JAPAN | コインデスク・ジャパン

Coinglassのデータによると、バイナンスコイン(BNB)のオープンインタレスト(BNBに結びついた未決済およびアクティブな先物契約の数)は上昇を続けている。

総建玉数は6月12日に157万BNB(3億6000万ドル、約501億円)に上昇し、年初以来最高になった。この数字は過去24時間で8%以上、1週間で27%近くも増加している。

米CoinDeskのデータによると、バイナンスコインの市場取引レートは6月12日の早朝に221ドルに下落し、12月12日に記録した最低値とほぼ一致した。米国証券取引委員会(SEC)が5日にバイナンスを提訴して以来、価格は25%以上下落している。

価格の下落に伴う建玉の増加は、ショートポジションや弱気の賭けの流入を示唆し、ダウントレンドを確認するものだと言われている。

また、永久先物市場のファンディングレートがマイナスであることも、弱気のポジションに偏っていることを示している。ファンディングレートとは、市場で強気のロングポジションや弱気のショートポジションを保有するためのコストを意味する。マイナスのレートは、弱気なショートを維持するために強気なロングに喜んで対価を支払っていることを示している。

ドバイを拠点とする暗号資産アナリスト兼トレーダーのリーティカ・マリク(Reetika Malik)氏は、「BNBは現在、多くのショートを抱えており、これはビーナス・プロトコル(Venus protocol)に関連して220ドル前後のオンチェーン清算が行われ、連鎖的な清算につながる可能性があるためだ」と述べた。ビーナス・プロトコルは、BNBチェーン上のアルゴリズムベースのマネーマーケット・システムだ。

ビーナス・プロトコルは、おそらく市場を落ち着かせるために、本記事公開直前にツイッターで、暗号資産(仮想通貨)が清算基準に達した場合、BNBチェーンのコアチームがビーナスのポジションを引き継ぎ、暗号資産が市場に投じられないようにすると述べている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|訳文:バイナンスのBNBトークン先物の建玉が5カ月ぶりの高値に上昇