ビットコインが4万ドル下回る──ETFの高揚を経て現在は20%近く下落 | CoinDesk JAPAN(コインデスク・ジャパン)
ビットコイン(BTC)価格は、新たに発売された現物ETF(上場投資信託)への多額の資金流入にもかかわらず売り優勢が続いているため、12月以来初めて4万ドル(約500万円、1ドル145円換算)を下回った。
ビットコインETF発売後に下落
十数社のビットコイン現物ETFが1月11日に取引を開始し、ビットコインは発売後数分で4万9000ドルまで急騰した。しかしこの上昇は短時間で終わり、下落に転じていた。ビットコインは現在、12月初旬以来の安値となっているが、それでも前年の水準からは2倍以上となっている。
一見すると、現物ETFは大量の資金流入を生み出している。世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)のiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(iShares Bitcoin Trust:IBIT)とフィデリティ(Fidelity)のワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド(Wise Origin Bitcoin Fund:FBTC)の2つは、発売から1週間で運用資産が10億ドルを超えている。
しかし、現在グレイスケール(Grayscale)のグレイスケール・ビットコイン・トラスト(Grayscale Bitcoin Trust :GBTC)で、投資家が利益確定したり、他の低コストの現物ETFに移行したりしていることによって数十億ドル規模の流出が発生していることを考慮する必要がある。GBTCからの資金流出に加え、プロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジーETF(ProShares Bitcoin Strategy ETF:BITO)のような先物ベースのETFや、ヨーロッパやカナダの既存のビットコイン現物ETP(上場取引型金融商品)からも資金が流出している。
ビットコインは底値を探る
10x Researchは19日のレポートで、ビットコインのトレンドは価格が2万7530ドルだった10月2日以来初めて弱気に転じたと述べた。このニュース単独では、昨年10月2日はその後3カ月間で約70%上昇するまさにスタート地点だったことを覚えているであろう強気派にとっては安心材料かもしれない。
2024年第1四半期に関する10xの中心的なテーゼは、ETF関連の上昇はすべてフェイクであり、価格は3月に向けて3万8000ドルまで下落するだろうというものだった。現時点では、おそらく予想よりも速いとはいえ、この予測は実現しているようだ。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Eva Blue/Unsplash
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