反落するも底堅いBTC 市場の金利見通しは楽観的過ぎるか?【仮想通貨相場】 | Cointelegraph | コインテレグラフ ジャパン

著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

5月29日〜6月4日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比141,212円(3.58%)安の3,807,998円と反落した。

先週のBTC相場は、ドル建てでダブルボトムのネックライン維持失敗や一目均衡表の三役逆転の完成と、週央からテクニカル的なセンチメントが悪化し、節目の27,000ドル(≒387.6万円)を割る場面もあった。一方、金曜日の東京時間には米債務上限法案が上院を通過したとの報道を受けて同水準を回復。

また、この日発表された5月の米雇用統計では、月間の非農業部門雇用者数が市場予想を大きく上回る増加となり、一時はBTC相場の重石となったが、米株市場は平均時給が前年同月比と前月比で共に上昇率が低下したことを好感し、BTC相場の支援となった。

しかし、金曜日の米市場では、雇用統計の結果を受けて米国債利回りが確りとした動きとなり、金(ゴールド)相場が反落。これがBTC相場の上値を圧迫し、BTCの上げ幅はやや限定的だった。
ボラティリティの落ち着きやすい週末のBTC相場は概ね380万円近辺で横ばいに終始。アトミックウォレットへのハッキングを受けて一時は相場が小緩む場面もあったが、27,000ドル水準周辺で買い支えられた。

第1図:前日のBTC対円チャート 1時間足 出所:bitbank.ccより作成