ジェネシスが破産申請、今後10年間は「黄金時代」【1/14~1/20のトップニュース】 | coindesk JAPAN | コインデスク・ジャパン
ジェネシスの破産申請の影響で、GBTCが保有する60万超のビットコインが何らかの形で清算されるのではないかとの懸念もある──今週のトップニュースをダイジェストで振り返ります。
カルダノ(Cardano)ブロックチェーンを開発するInput Output Global(IOG)は1月12日、カスタムサイドチェーンを構築するためのツールキットを用意し、開発者がシステム上で特定のユースケースのためのブロックチェーンを作成できるようにしたと発表した。
約5000万ソラナ(SOL)が暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの破産手続きのためにロックされているにもかかわらず、ソラナ(Solana)ブロックチェーンの動きは依然として活発とシティ・リサーチ(Citi Research)1月12日発表したレポートで述べた。
ビットコインマイニング企業のハイブ・ブロックチェーン(Hive Blockchain)は、インテル製ASIC「Blockscale」を搭載した初のマシンを配備したと1月13日に発表した。
Blockscaleは、ビットメイン(Bitmain)とマイクロBT(MicroBT)によるマイニングマシン市場の実質的な独占状態を打破する可能性があるうえ、既存マシンとの大きな違いは、マイニング企業が自社仕様のマシンを設計・開発できることだ。
国税庁は1月13日、NFTに関する税務上の取り扱いについて、質疑応答形式でとりまとめた内容を発表した。所得税や法人税、相続税や贈与税、消費税などに関し、NFTを転売・譲渡した場合などにどう取り扱うべきかを示している。
所得税に関しては、デジタルアートを紐付けたNFTを第三者に販売した場合、その利益は所得税の課税対象になると説明。所得区分に関しては「雑所得」または「事業所得」になるとした。
レイヤー2ネットワーク「シバリウム(Shibarium)」は近日公開予定で、スケーラビリティ、スピード、費用の問題を解決しようとするアービトラム(Arbitrum)やオプティミズム(Optimism)など、増え続けるイーサリアムベースのブロックチェーンの戦列に加わろうとしている。
ベータテストネット(実世界の機能を模倣したブロックチェーン)は、今後数週間のうちに開始される予定だ。
この先6カ月のビットコイン(BTC)価格に対する期待値が久々にプラスに転じ、ビットコインの直近の反発に対するもう1つの自信を示している。
デジタル資産データプロバイダーのアンバーデータ(Amberdata)によると、ビットコインの180日コール・プット・スキューは2021年初め以来となるプラスとなり、6カ月後に満期を迎える強気のコールオプションの価格が弱気のプットオプションよりも高くなったことを示した。
投資会社のバーンスタイン(Bernstein)が1月16日に発表した調査レポートによると、2023年に暗号資産(仮想通貨)業界はインフラからアプリケーションへと軸足を移し、暗号資産アプリケーションのイノベーションが10年間続く「黄金時代」の基礎を築くという。
同社によると、暗号資産の総収益が今後10年間で16倍に増加し、2023年の約250億ドル(約3兆2047億円)から2033年には約4000億ドル(約51兆2750億)になるという。推定4000億ドルの収益のうち、「分散型ブロックチェーン主導の収益」は、現在のわずか15%からほぼ半分を占めるようになるだろうとバーンスタインはレポートで述べている。
大手コンサルティング企業のアクセンチュアは、同社シニア・マネージングディレクター、デビッド・トリート(David Treat)氏によると、Web3の可能性に賭けているという。
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)に合わせて設置されたCoinDesk TVの特設スタジオでトリート氏は、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、そして「アイデンティティ、マネー、オブジェクトなど」をトークン化する能力を含む、メタバースの機能は、ビジネスモデルのシフトと新しい収益源の開拓を同時に実現できると述べた。
昨年5月、世界経済フォーラム(WEF)の年次総会、いわゆる「ダボス会議」で暗号資産業界は大きな存在感を示した。
それから8カ月、大手暗号資産企業の破綻や市場の低迷があったが、業界はまだダボスで存在感を示している。だが、前年に比べると、はるかに目立たない。メイン会場に続く中心街「プロメナーデ(Promenade)」には、ダボス会議の参加者にプロジェクトをアピールするために広告を出したり、「ハウス」と呼ばれる特設会場を設置する暗号資産企業がまだ複数存在している。
分散型金融(DeFi)アプリケーションのFrax Financeは、イーサリアムの次のアップグレード「シャンハイ(Shanghai)」が迫り、LSD(Liquid Staking derivatives)が加熱する中、その強力な商品群によって投資家の支持を集めている。
Fraxプロトコルは、ステーブルコインのFRAXとガバナンストークンであるFrax Share(FXS)の2つのトークンからなる。FRAXは、その時価総額を維持するためのFXSの定期的な売買と並行して、USDコイン(USDC)で部分的に担保されることによって米ドルとのペッグが維持されている。
暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの崩壊により、規制されたカストディアンの利用に注目が集まっており、カストディアンの収益機会は現在の3億ドル(約386億円)未満から2033年までに80億ドル(約1兆300億円)に成長する可能性があると、投資会社のバーンスタイン(Bernstein)は1月17日に発表した調査報告書で述べている。
ビットコイン(BTC)は2023年1月に28%近く上昇し、2022年11月上旬以来の高値を記録した。クリプトツイッターでは、コインベース(Coinbase)のトレーダーがこの暗号資産(仮想通貨)を上昇させる原動力となったと、まことしやかに囁かれている。しかし、ナスダックに上場しているこの取引所は、ビットコインの価格上昇圧力の唯一の原因ではない。
ブロックチェーン分析会社CryptoQuantのデータによると、コインベースのBTC/米ドル(USD)ペアとバイナンス(Binance)のBTC/テザー(USDT)ペアのスプレッドを測定するコインベース・プレミアム指数は、先週プラスに転じ、週末には10月後半以来最高の0.039に上昇した。
BNBチェーン上の流動性レイヤー兼分散型取引所(DEX)であるThenaは、先週のローンチ以来、預かり資産(TVL)が500万ドル(約6億4600万円)から9000万ドル(約116億2500万円)へと大幅に上昇した。
このプロトコルでは、ステーブルコインを保有する流動性供給者に対して最大9.93%の利回りを提供しており、プラットフォームのネイティブトークンであるTHEを保有する者は222.86%の利回りを得られる。
世界経済フォーラム(WEF)の年次大会(ダボス会議)2日目は、気候変動対策からウクライナへの人道支援、FTXの衝撃的な破綻からの脱却まで、暗号資産(仮想通貨)そのものよりも、その基盤となるテクノロジーの可能性に焦点を当てた議論が展開された。
2日目はまず、伝統的金融の関係者によるパネルディスカッションが行われ、FTXスキャンダルについて、暗号資産業界の危機ではあっても、ブロックチェーン技術をベースにした他のツールの危機ではないと線引きが試みられた。
米暗号資産取引大手のコインベース(Coinbase)は1月18日、日本事業の見直しと既存顧客との取引停止を発表した。
発表によると「市場環境の変化により、現在の日本での事業の全面的な見直しと既存顧客との取引停止という難しい決断を下した」という。
顧客の資産引き出しは日本時間の2023年2月16日まで。2023年2月17日以降は日本円残高を法務局に供託する。
コスモスを基盤にした分散型取引所(DEX)のオスモーシス(Osmosis)は1月18日、製品統合を拡大し、クロスチェーン取引をトレーダーにとって収益性の高いものにするというより広範な計画に沿って、「Neon」と呼ばれるv14.0.0へのアップグレードを実施することを発表した。
オスモーシスの開発者は、信用貸付および借入市場であるマーズ・プロトコル(Mars Protocol)の統合の道を開くために、このアップグレードを迅速に展開することが重要だと述べた。
暗号資産(仮想通貨)取引所のビットマート(BitMart)は、カストディアンのコッパー(Copper)と提携することで、機関投資家の顧客に取引所外決済を提供する予定だと1月18日の声明で述べた。
ビットマートの機関投資家担当バイスプレジデント、ビクター・ウェイ(Victor Wei)氏は「機関投資家は、暗号資産投資において何よりも資産の保護を重視し、取引を最適化する方法を模索している。クリアループはこれらの要求を満たし、エコシステムの成熟に貢献している」と述べた。
ダボス会議 3日目のブロックチェーンに関する議論は、メタバースをめぐる試行錯誤と、中央銀行デジタル通貨(CBDC)が世界経済にマイナスの影響を及ぼすことに対する規制当局の懸念を示した。
18日のパネルディスカッションでは、メタバースに関して、2つのまったく異なるビジョンが提示された。
メタの最高プロダクト責任者クリス・コックス(Chris Cox)氏は「いつか、このプラットフォームはスマートフォンと同じくらい重要になる」と語った。
FTX破綻の余波で、レンディング部門が引き出しを停止している暗号資産ブローカーのジェネシス・グローバル・キャピタル(Genesis Global Capitalは)が破産申請(チャプター11)に向けて準備を進めている。ブルームバーグが伝えた。
破綻したFTXを再開する可能性を模索していると、新CEOのジョン・J・レイ3世(John J. Ray III)氏は、ウォール・ストリート・ジャーナルに語った。
レイ氏は、サム・バンクマン-フリード前CEOと幹部が犯罪行為で告発されているが、顧客はFTXの技術と、FTXを再開させることに価値を見出すかもしれないと述べた。
シンガポールに拠点を置く暗号資産(仮想通貨)取引所フォビ(Huobi)は1月19日、トロン(Tron)創設者兼CEOで、ビリオネアとして知られるジャスティン・サン(Justin Sun)が、グローバル・アドバイザリーボードのメンバーであるだけでなく、同社を率いていることを認めた。
ジェネシス・グローバル(Genesis Global Holdco, LLC)──レンディング部門が引き出しを停止しているジェネシス・グローバル・キャピタル(Genesis Global Capital)の親会社は1月19日遅く、ニューヨーク連邦地方裁判所に連邦破産法11条(チャプター11)を申請した。
同社の資産は1億ドル〜5億ドル、負債も1億ドル〜5億ドルと見られ、債権者は最大50人程度と見られている。子会社のジェネシス・グローバル・キャピタル、ジェネシス・アジア・パシフィック(Genesis Asia Pacific Pte. Ltd.)も同様に破産申請を行った。
暗号資産取引所ジェミニ(Gemini)、トレーディング大手のCumberland、Mirana、MoonAlpha Finance、VanEckのNew Finance Income Fundが1月19日深夜に公開された破産申請書によると、ジェネシスの大口債権者となっている。
HashPortは1月20日、三井住友銀行、UTEC4号投資事業有限責任組合(東京大学エッジキャピタルパートナーズが運営するファンド)を引受先とした第三者割当増資による9億円の資金調達を実施すると発表した。
|文・編集:coindesk JAPAN編集部
|画像:Shutterstock