ビットコインの短期保有者が利益確定売り──目先の値動きにとってはポジティブ | coindesk JAPAN | コインデスク・ジャパン

ビットコイン(BTC)の短期保有者が利益を得ているとブロックチェーンデータが示しているため、この暗号資産(仮想通貨)の短期的な見通しは建設的に見える。

ブロックチェーン分析会社グラスノード(Glassnode)によると、ビットコイン(STH)の利益率を示す短期保有者のSOPR(Spent Output Profit Ratio)の7日間移動平均は、最近再び1より上に移動した。

Blockware Solutionsのアナリストは、「コインが損失で推移した後、STH-SOPRは1より上に戻っている」と週刊ニュースレターで述べています。「これは、短期保有者への還元を示しているため、短期的な値動きに対しては強気だ」。

短期保有者のSOPRが1以上であることは、市場の平均的な短期保有者が利益を得てコインを売却していることを意味する。1を下回る場合は降伏のサインとみなされ、1の場合は平均的な短期保有者がちょうど損益分岐点にあることを示している。

SOPRは、UTXO(未使用のトランザクションアウトプット)の実現ドル価値をアウトプット作成時の価値で割ることで計算され、オンチェーンに移動したすべてのコインの実現利益の度合いを反映する。短期保有者のSOPRは、コインを155日未満保有しているすべてのウォレットに焦点を当てている。

STH-SOPRは歴史的に強気市場では1より上に留まっている。上昇局面では短期保有者(主に新規参入者、アクティブトレーダーなど)が取得コストよりも高い価格で保有コインを清算できるようになるため、これは当然のことだ。

また、1付近は、強気トレンドの時には支持線として機能する傾向がある。価格の上昇が続くと予想するホルダーは、コストベースを有益な買い場と見なすからだ。逆に、弱気なトレンドの時には、1付近が抵抗線として機能する。

SOPRが1を超えてきている(CoinDesk/Glassnode)

STH-SOPRは今年1月に1を超え、強気のトレンド反転を示し、その後、2回抵抗線を試している。米CoinDeskのデータによると、ビットコインは今年68%以上上昇した。記事執筆時点は2万7900ドル付近で取引されており、一時は2万8441ドルの高値を付けていたことがCoinDeskのデータで示されている。

ビットコインの長期保有者も1カ月前に黒字化し、今後大きな強気期を迎えることを示唆している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:CoinDesk/Glassnode
|翻訳:ビットコインの短期保有者が再び利益を狙って売却している