中銀ウィーク通過も方向感示せず 今週のBTCはどこに向かう?【仮想通貨相場】 | Cointelegraph | コインテレグラフ ジャパン
著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
24日〜30日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比141,350円(3.31%)安の4,129,814円と反落した。
バイナンスUSの出来高水増し疑惑で420万円を割ったBTC対円は、410万円で下げ止まると、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え揉み合いに転じた。しかし、FOMCでは特段のサプライズはなく、相場は方向感を示せずにいると、米四半期国内総生産(GDP)速報値の上振れや新規失業保険申請件数の改善を受けた米債利回りの上昇が相場の重石となった。そこに、日銀がイールドカーブ・コントロール(YCC)の修正を議論する見通しとのリーク記事が流れ、ドル円相場の下落を受けてBTC対円は410万円を割り込んだ。
28日に行われた日銀政策決定会合では、リーク記事の通りYCCの修正が決定され、10年物国債利回りの上限を0.5%から1.0%まで許容する決定が下された。これを受けてドル円相場は乱高下を演じるもすぐに元の水準に戻し、BTC対円も連れて上下に振れたが、その後、6月の米個人消費支出(PCE)価格指数の伸びが鈍化したことや、四半期の米雇用コストが低下したことを受けて反発し、410万円を回復した。
週末のBTC相場は概ね410万円台中盤で揉み合いに終始。今朝方には、カーブファイナンスからハッキングによる60億円を超える資金不正流出があったが、BTCはドル建てで29,000ドル水準となる410.6万円周辺で買い支えられている。
第1図:BTC対円チャート 1時間足 出所:bitbank.ccより作成