BTCは米CPIを無難に通過 方向感のヒントは依然乏しく【仮想通貨相場】 | Cointelegraph | コインテレグラフ ジャパン
著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
7日〜13日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比121,726円(2.94%)高の4,255,614円。ドル建てでは0.81%高とほぼ横ばいだったが、円建て相場はドル高円安の恩恵を受けた格好だ。
7月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、警戒感から週央に430万円を割ったBTC相場だったが、結果が前年同月比で3.2%と市場予想の3.3%を下回った一方、6月の3.0%から13カ月ぶりに加速し、相場は上下に振れるも元の水準での揉み合いに戻った。翌日に発表された7月の米生産者物価指数(PPI)は、市場予想を上回るも誤差の範囲内となったことから、BTC相場への影響は限定された。
また、この日には米証券取引委員会(SEC)がアークと21シェアーズの現物ビットコイン上場投資信託(ETF)の承認判断を延期し、BTCは僅かに小緩むも、織り込み済みだったからかすぐに買い支えられた。
ボラティリティの落ち着きやすい週末のBTC相場は、概ね426万円台で揉み合いに終始。13日には、元SECインターネット執行局長のジョン・リード・スターク氏がX(旧ツイッター)で、「現在のSECは現物ビットコインETFの上場申請を承認しないだろう」とポストしたが、相場への影響はほぼ皆無だった。
第1図:BTC対円チャート 出所:bitbank.ccより作成