ビットコイン、重要な3つの抵抗レベルを突破できるのか:テクニカル分析 | CoinDesk JAPAN(コインデスク・ジャパン)
- ビットコインは8万8000ドルを上回って重要な抵抗帯に直面し、8万8356ドルにある200日移動平均線が重要な水準となっていた。
- 一目均衡表の雲と3月24日の高値は、200日移動平均線の上に位置している。
- この抵抗帯でのトレーダーの動向が、ビットコインが上昇を継続するか、新たな下落局面を迎えるかを左右する可能性がある。
ビットコイン(BTC)は8万8000ドルを上回って抵抗帯(レジスタンス・クラスター)に直面し、現在の回復ラリーの成否を左右する重要なポイントを迎えていた。
この抵抗帯の最初の、そしておそらく最も重要な水準は、8万8356ドルにある200日単純移動平均線(SMA)だったが、一時それを上回っていた。SMAは長期的なモメンタムを示す主要な指標として広く認識されている。今月初め、コインベース(Coinbase)の機関投資家向けアナリストは、3月の200日SMA下抜けを、潜在的な「暗号資産の冬」の始まりを示す兆候だと指摘しました。
したがって、200日SMAを上回る新たな動きは、モメンタムの回復を示す新たな上昇トレンドの始まりと解釈される可能性がある。
このような動きは、一目均衡表の雲の上端が200日SMAに近い位置にあるため、ダブルブレイクアウトを引き起こす可能性がある。雲を上回る動きは、モメンタムの回復を示す上昇トレンドの転換を反映するとされている。
日本のジャーナリストで株式評論家の細田悟一氏が1960年代後半に考案したのが「一目均衡表」で、トレーダーやアナリストが支持線と抵抗線を特定し、トレンドの変化を測るために広く使用されている。
この指標は価格の移動平均をベースにした5本の線、先行スパンA、先行スパンB、転換線、基準線、遅行スパンで構成されている。先行スパンAと先行スパンBの間のスプレッドは雲と呼ばれる。
抵抗帯を形成する3つ目かつ最後のレベルは、3月24日の高値、8万8804ドルで、ここから市場は下落に転じ、7万5000ドルまで戻った。
[ビットコインの日足チャート。:TradingView/CoinDesk]
投資家心理が今後を左右
資産が抵抗帯に近づくと、特に200日SMAや一目均衡表の雲のような重要なレベルでは、投資家心理が影響を及ぼす。
プロスペクト理論によると、人は利益に関してはリスク回避的であり、損失に関してはリスク追求的であるという「反射効果」が働く。したがって、トレーダーは利益確定時にはリスクを避ける傾向が強く、損失が出ているポジションはそのまま保有しがちである。
この傾向は、資産が重要な抵抗ゾーンに遭遇した際にさらに強まる。7万5000ドル付近でビットコイン市場に参入し、反発を予想していたトレーダーは、価格が抵抗ゾーンに近づくにつれ、利益確定の圧力を感じやすくなる。このような売り圧力は、価格の上昇を鈍化させたり、新たな下落を引き起こす可能性がある。
一方、ビットコインが抵抗帯を突破した場合、「乗り遅れたくない」という心理からさらなる買いが入り、強気の勢いが加速し、価格がさらに上昇する展開となる可能性がある。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:ビットコインは、$ 88Kを超える抵抗クラスターに駆け込みます。次は何ですか?